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シンガポールに行ってきます♪

2006.02.17 (Fri)
どうやら相棒がシンガポールにいるようですので、
今日の夜、旅に出ます♪

船のエージェントに戴いたエアチケットを見ると、
乗り換え2回、乗り継ぎが悪く、シンガポール到着は30時間後…。
長い。長いです。

でも、旅と書くだけで、私の気持ちは弾みます♪

とりあえず、行ってきまァす!
シンガポールは初めてなのです。

宿泊先のネット環境がどんなものかはわかりませんが、
素敵な写真がとれたらアップしたいと思います♪


皆様の毎日が、素敵な日々でありますように。
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悲しみとごちそうと

2006.02.16 (Thu)
私のサモアン家族・少年ユアサが可愛がっていた飼い犬、スノーウィが死んでしまった。
病気の野良犬がアチコチをうろつき、獣医の一軒とてない島だ。ここらの犬は長生きできぬ。

夕方、亡骸をタロイモ畑に埋めた時、少年ユアサは涙をこらえているようだった。
…いつかお別れすることは、ずっと知っていたんだよ、しょうがないことなんだ、と。

薄闇の中、みんなでスノーウィのお墓に土をかけ、
野良犬に荒らされぬよう石や岩を敷き詰めた。

スノーウィは、少年ユアサが尊敬する兄・ノエラニが奨学金を受け、
この島を出てハワイの大学に進むことが決まった日に、
残された家族の悲しみを思いやった一家の大黒柱、
優しいビッグユアサが、森の中から拾ってきた子犬だった。

この島では、集落に寄ってくる犬は拒まず、逃げる犬は追わず、
……という簡単なつきあいも多いので、
飼い犬として手をかけるのは、珍しいことでもあった。
少年ユアサにとっては、初めての自分の犬だった。

「真っ白で雪みたいだから、スノーウィと名前をつけたよ!南の島の雪だよ!」
笑顔の少年ユアサの腕の中で、ピンクの口を精一杯あけてミルクを欲しがっていた子犬が、スノーウィ。
家族に愛されスクスクと育ち、ようやく立派な成犬になったところで
港周りにいる多くの野良犬が煩っている病に罹った。

そうしてなす術もない私たちの前でどんどん衰弱していき、
眠るように死んでしまった。

スノーウィを埋めた翌朝、静かな雨音で目が覚めた。
日の出とともに降り始めた雨が、優しく集落を包んでいく。
港にはギッシリ雨雲がとどまって視界がきかないが、雲は薄いのだろう、
雨はかすかに透けてくる朝日に、銀色に輝きながら舞っている。

スノーウィや、他の死んでしまった犬たちが眠るタロイモ畑が、
私部屋から木々の間を通ってかすかに見える。
全ての上に優しく雨が降りそそぐのをボンヤリ見ていたら…
雨に煙る中、人影が浮かんできた。

丸くうずくまるその人影は、少年ユアサのものだった。
1人で、スノーウィのお墓の前で泣いているようだ。

段下の彼の家の前では、母親のリアさん……
リア母ちゃんが、タロイモ畑の方を見ていた。
少年ユアサからは見えない角度から、泣いている彼を見守っているようだった。

少年ユアサの気が済むまで、ああやって待っているんだろう、あの母ちゃんは。
雨の中、一緒に泣いているのかもしれない、あの母ちゃんのことだから……。

とても壊れやすい宝物のようだ。

しかしこんな朝の優しい雨に抱かれていると、
サラサラと、いっそ心地よいように涙が出てくる気持ちはよくわかる。
まるで体の中の水分と、地球の水分が共鳴するかのように。

こういう涙は、流すに任せれば意外に早く気が済むものだ。

そしてやがて遠くから、ひたひたと水が満ちてくるように、
もう届かないと思うほど引いてしまったような力が戻ってくる。
まるで潮の満ち引きのように、確実に足元まで戻ってくる。

だから、気が済むまでは、思う存分泣いたらいい。

少年ユアサはひとしきり泣いたあと、
そこら辺の雑木を大ナタで切り倒し蹴飛ばしながら、
学校へ行く準備をしに家に戻っていった。

がんばれユアサ。
いろんなこと、いろんな気持ちをいっぱい経験して、強くなれ。
強くなければ、優しくなれぬ。

いや、君は十分強いんだ。
きっと私なんかよりも、君は元々、ずうっと強い。
その力を、解き放てば良いだけだ。

……ユアサが学校に行ってからしばらくして、
タロイモ畑の向こうのウム(サモアの伝統料理・蒸し焼きをする場所)が香ばしい煙をたてはじめた。

私が用事を済ませて戻ってくると、
リア母ちゃんがウムに座って、
アチチ、アチチ、と完成品を取り出しているところだった。

山のように出てくる、出てくる……
あれは少年ユアサの好物、「パア パア」というサモアのお菓子。
小麦粉と砂糖、ココナッツクリームとふくらし粉を練ったものを、
タロイモの葉で丁寧に包んでじっくり石焼きした、
サモアンのお気に入りのお菓子の一つである。

リア母ちゃんのつくるものは大きさが文庫本程度、
ボッテリと厚くて重く、タロイモの葉に触れていた部分は、
色よく焼けて、ツヤツヤしている。

リア母ちゃんは焼け焦げた葉をむき捨てながら、
私にも「パアパア」を持ってきてくれた。
実にドッシリとした愛情そのものなんだろう、きっと。
この重さも、甘みも。

リア母ちゃんは、そして、
「悲しいときはおなかいっぱいにするに限るね、
おいしい、おいしい、ってたくさん言って食べると、
いいこともあるさって思えるもんね」と笑って、
貴重なお菓子「パアパア」を割りながら、 犬たちが眠るお墓にも置きに行った。

午後の太陽が強烈になり、空の青が力強さに満ちたころ、
少年ユアサが学校から帰ってきたのが、窓越しに見えた。

リア母ちゃんは、後ろ手に「パアパア」を隠して外で出迎えている。
嬉しそうな顔が隠し切れないリア母ちゃん、母の様子をいぶかしがる少年ユアサ。

母ちゃんはたっぷりじらしてから、
実に嬉しそうに、そして誇らしげに、「パアパア」をユアサの手に乗せた。

あ、少年ユアサの顔に、笑顔がはじけた。


そこで私は、どっと予期せぬ涙にくれた。

悲しいのではなくて、なんだかあったかくて、懐かしくて、せつなくて、
むしろ嬉しいような、言葉に収まらないようないろんなキラキラが
涙になって噴出した……とでも言っておこうか。

なんだなんだ、どうしちゃったんだと思いながらも
ここで泣くつもりなど毛頭なかったので、
慌てて残りの「パアパア」を口に押し込んだ。

難しいカラクリはいらぬ。
生きていく上で「力」と呼べるものがあるのなら、
ああいう愛に育まれていくものかもしれない、とフと思う。

人は一人の涙で強くなり、みんなの笑顔でしあわせになるものだろう。

P5250014.jpg
トロフィーたっぷり。卒業式帰りの努力家のお兄さん・ノエラニと少年ユアサ、そして生まれたばかりのころのスノーウィ。
(写真掲載の了解済みです) Misako American Samoa

山の頂上から大海原を…

2006.02.05 (Sun)
赤道近くの南半球は、今、嵐のシーズンです。
暖かい海域で嵐がたくさん踊りだし、
ここ10日間ばかりずっと雨と風、お日様を見ていません。

地盤も緩んできて落石も多く、
簡易舗装の道路はアチコチで大きな池をこさえていますから
外に出るのに、勇気がいります。

ところで…
嵐のシーズンに入る前、アラヴァ山に登りました。

アラヴァ山は、海から一気に頂上まで切り立つ壁のような山。
湾の北側を抱きかかえるように連なる、峰の長い山です。

写真の手前が、パンゴパンゴの深い湾です。
右手は、コンテナが積み上げられた港、
その向こうにウツレイ部落、政府のビルディングがあります。
その先は白い石油タンク、タンクの前に珊瑚の海。

島は湾をほぼ中心に、山裾を浸しながら西と東に別れていきます。
そして湾は南から、
遙かなる大海原へと続いていきます。



Misako(C)American Samoa
残念ながら石油タンクの前の珊瑚の海は時々異臭がして、遊泳禁止になってしまいます。
こんなに大きな太平洋に浮かぶ小さな島で、遊泳禁止という言葉を聞くのも皮肉なものであり、
懐の深い自然が保っている、デリケートなバランスを思い知ります。
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