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エンガ

2006.06.25 (Sun)
去年のはじめ、大嵐の前の晩に迷い込んできた野良犬。
見事な茶色だったので、エンガと名づけて
部落のみんなと世話をしていた(サモア語で、茶色をエンガエンガというのです)。
この島の人に、犬をつないで飼うという概念がある人は少ない。
「部落犬」という待遇の「みんなの犬」が、あちこちの家で残り物をもらって生きている。

部落犬になるのは子犬のころに誰かに拾われた犬たちだけで…
ダウンタウンは、不健康な野良犬であふれかえっている。

エンガも、何世代も野良犬だったのだろう。
初めて見たとき、これは助からないかもしれない…と覚悟するほど
栄養状態も、皮膚も、ひどい状態だった。
この島に開業している獣医はいない。

彼は、でも、すくすくと育ち、
いくら世話をしても特に人になつくでもなく、
ただ、私の部屋の前を自分の場所と思い決めていたようだった。

くつろぐ時以外はいつでも放浪していて、
アッチはアッチ、コッチはコッチ、と生活していた。

ほかの部落犬と同様に、みんなが与える残り物をえさにしていて、
実に気楽でのんきな犬だった。

外で眼が会えば、なんとなく嬉しそうに耳を後ろへたらして、
挨拶程度はしてくれた。
不器用に前足を突き出す「お手」ができた。

そのエンガが、短い生涯を終えてしまったのは、先週だった。
みんなの涙と大雨の中、タロイモ畑の横に埋めた。

彼は大人しい犬だったし、いつも私の部屋の前に陣取っていたものだから…
今でもエンガがそこにいて、
いつものように風の香りを嗅いだり、雲を眺めているような気がするんです。

この、小さくて愛しいもの。
しばらくは、神様がヒョイと抱き上げた、と思っていたい。
P5210055.jpg
Misako(C) American Samoa
ありがとう、エンガ。次は熱帯雨林気候ではないところで生まれなね。
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(添付画像:光陽展広島展・「ティータイム」)<作品の紹介> 作品番号: 46 作者氏名: 北 川 悦 子 (会員) 作品題名: 『ティータイム』 受賞名:  会員奨励賞 住  所:   東 京毎日一回、クリック応援を!(人気ブログランキング)   ------
光陽展「広島展」によせて(5/6)-2 「作品 :ティータイム」を鑑賞する・・ | エセ男爵酔狂記 Part-II at 2006.07.03 18:03
コメント
あたたかいお心遣い、ありがとうございます!
水砂子 | 2006.07.04 03:04 | 編集
そんなイメージで、
私のお気に入りの絵画「ティータイム」!
静かで、温かみのある「部屋のイメージ」・・・
TBさせて下さい!
エセ男爵 | 2006.07.03 01:01 | 編集
risuさま、お仕事前においでくださってありがとうございます!
息子さん、日に日にご回復とのこと、なによりです!
十分、休養できますように…。
また遊びに参りますね。
水砂子 | 2006.06.29 01:02 | 編集
桃組さぁん、ありがとうございますぅ。
私、エンガの口のまわりのゴムパッキンみたいなところで遊んだり、
肉球で遊んだり、ずいぶん、エンガにはため息をつかれていたんですよ…(我慢できなかったんですー)。
それでも家の前にいてくれたのは、
本当に、無償の愛ですね。
水砂子 | 2006.06.29 01:00 | 編集
海山人さまは、柴犬と一緒におられたことがあるんですね。家族なんですよね、犬って…。
これからも魂がリンクしていられたら、嬉しいなぁ。
暖かいお言葉ありがとうございます。
水砂子 | 2006.06.29 00:58 | 編集
迷い犬だったので、本当に縁があったのでしょうね。
転がり込んできてくれて、嬉しかったなあ。
エンガのことだから、空でものんきに眠っていそうな気がします。
水砂子 | 2006.06.29 00:56 | 編集
waka moana さーん。
ありがとうございます。
犬としてはどこまでも無愛想なくせに人気者だったみたいで、
子供たちが集まって泣いていました。食いしん坊だったからかな…。
水砂子 | 2006.06.29 00:53 | 編集
エセ男爵さま、暖かいお言葉ありがとうございます!
推定とはいえ18歳とは、まあ、なんと、天寿をまっとう…ですね。
お別れは悲しいものですが、すべてありがとうに変わるまでの痛みですね。
お褒めいただき、ありがとうございます。
本気にしちゃいますよ。
水砂子 | 2006.06.29 00:52 | 編集
はじめまして
ブログにお越しいただいてありがとうございます。
息子も日に日に良くなっています。
これからもよろしくお願いします。
これから仕事ですので、挨拶まで!!!
risu | 2006.06.26 14:04 | 編集
繋がれる事無く自由気ままに過ごせた彼の一生はきっと幸せだったんじゃないかな?
水砂子さんの近くが、きっと落ち着けて安心出来たからそこを寝床にしていたんだね。
なんかわかる気がするなあ。
エンガは犬だから黙って無償の愛で、多分水砂子さんを守っていてくれてたんだと思う。
桃組 | 2006.06.25 17:47 | 編集
私も、小学生の頃、柴犬を飼っていました。散歩に連れて行く途中で、急に横に
なり、息も絶え々…家族が見守るなか、
とうとう…あの世に旅立ちました。老衰と
病気が原因でした。いまでも思い出します…。エンガは今でも、あなたの傍にいますよ。思い出す時は、彼の魂があなたと
リンクしている時です。
海山人 | 2006.06.25 14:21 | 編集
日本ではエンが縁という意味を持つことを知ってか知らぬか、何かに誘われて現れたんでしょうね。

そして今度は、天上でそろそろこっちへ来なさいと誘われたんだろうと。
自分が生きている地球という星がどんなものか、見たくなったんでしょう。
今ごろ星の上にいる水砂子さんたちを見ているんだろうと思いますよ。
こもれび | 2006.06.25 07:27 | 編集
死んだときに大勢に泣いて貰えるなんてうらやましい。
waka moana | 2006.06.25 04:14 | 編集
愛犬の「ご冥福」を祈ります。
我家の老猫(推定年齢?18歳?)は、この春先に無くなりました。
命あるもの必ず死が待っている。
次は私の順番です。
一度、
「死について」、
記事を書いてみたいと思います。
PS:でも、水砂子さんはこのジャンルの随筆、お上手です。
(「上手」と、いってはいけない!すでに玄人の御仁をこういう単純な言葉で褒めてはいけないのかな?)
物悲しく、且つきれいな情緒は、私には書けない・・・
エセ男爵 | 2006.06.25 02:15 | 編集
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